SIGLENT SDS2104X Plus ( SDS2000X+) レビュー(6)

投稿者: | 2021/08/07

久しぶりにSignet SDS2104X Plusネタです。

Siglentオシロに関する日本語のブログが少ないためか、SDS2104X Plusを検索して当ブログに来られる方が増えてきています。アマゾンでの売価も私が購入した時よりも安くなってきています。以前は20万円以下のオシロとして紹介してきましたが、今や15万円前後のオシロと言った方が良さそうです。このオシロは実際に使っても特に不満なく普通に使えます。この普通に使えるというのは重要なポイントです。特に趣味の電子工作であればこのオシロで十分ではないかと思います。趣味で使うには少し高価と思われるかもしれませんが、計測機はあまり買い換えるものでもありませんので、ある程度以上の性能を物を購入することをおすすめします。その点でこのSDS2104X Plusは個人的には最適だと思います。他にオシロを所有していないのであれば、100MHz帯域の4chは必要です。外部トリガー入力があれば2chでも良いという人もいますが、使っていると絶対2chでは足りなくなりますよ。あと、高周波を見ようと思う人は50Ω入力も。

でも、今回はちょっと小言です。
このオシロにはプローブが4本付属しています。帯域100MHzのオシロですが、付属のプローブの帯域は200MHzです。

私が購入したSDS2104X Plusは帯域100MHzなので200MHzまでは不要なのですが、このオシロはオプションのライセンスを後から購入すれば帯域を拡張できることも考えられているのでしょうか。
まぁこの程度のプローブであれば、AliExpressで一本1000円(送料別)程度で購入できます。一流メーカーのオシロに付属しているプローブは、とてもこんな値段では購入できません。
テクトロニクスの500MHzプローブと比べてみるとすごくあっさりとした作りになっています。

SDS2000X Plusシリーズは、プローブ検出機能がついており、対応のプローブであれば自動的にx10倍に切り替わります。

プローブの入力端子の周囲にある金メッキの部分検出リングです。ここに自動検出対応のプローブを接続すれば自動的に倍率が検出されます。

写真は自動検出に対応したテクトロニクスのプローブです。自動検出対応のプローブは、写真の赤で囲まれたところにピンがあります。このピンはプローブのBNCコネクタのGNDにプルダウン(抵抗を介して接続)されています。このピンがオシロの検出リングと接触する事により、x10のプローブが接続されたことを自動的に判別します。しかしながら、付属のプローブにはこの機能が無く、オシロのメニューからマニュアルで切り替えないといけません。なんだかなぁという仕様です。

AliExpressでプローブを探しても、自動検出対応のプローブは見つかりません。これは、AliExpressで販売されているほとんどのプローブがx1, x10を切り替えられるようになっているからだと思います。
しかし、オシロを使っていて、プローブをx1にして使うことはほとんどありません。測定回路に影響を与えやすくなるし、波形(帯域)補正もできないし、誤って過大な入力を加えてしまいオシロを破壊してしまうリスクもあります。逆に切り替え機能があるばかりに、測定中にうっかり切り替えスイッチに触ってしまい、倍率が切り替わって測定波形がおかしいと悩んだことが何度もあります。特性的にも不利な機構なので個人的には全くもって不要です。

このオシロを購入してだいたい1年が経過しましたが、半年ぐらいからオシロの接触不良が頻繁に起こります。やたらノイズが大きかったり、信号が小さかったり… おかしいなと思ってプローブを触ると正常になって、そのうちまたダメになるという症状です。最初はケーブルの断線を疑っていましたが、原因はプローブキャップの接触不良でした。
分解してみましたが、まぁ不良になりそうな構造でした。すこし手直しをしてみても、またすぐにダメになります。業を煮やしてプローブキャップを買い直す事にしました。

全く同じものはありませんでしたが、なんとか使えそうなものを購入してみました。写真の右側が元のプローブキャップ、左側が新しく購入したものです。
オリジナルに比べてちょっと短いですが、なんとか使えました。これもAliExpressで購入しました一個100〜200円(送料別)でした。
残念ながら、構造はオリジナルのものと大差ないようですので、また接触不良になるのも時間の問題と思われますが。

まあ、プローブは消耗品なので、使えばへたってきます。でも、趣味であれば予算に限りがあるのでなるべく大切に長く使いたいものです。
せっかく良いオシロなのに残念なマイナスポイントです。ちなみに、他の中華製オシロに付属しているプローブも同じメーカーか、同じような構造のもののようですので、諦めて使うしかないのかもしれません。

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